読書感想:超高度かわいい諜報戦 ~とっても奥手な黒姫さん~

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方はスパイや諜報組織と聞くと、何を思い浮かべるだろうか。

 

しかし共通して言えるのはスパイや諜報組織、暗殺者といった人物像は大抵裏の顔という事ではないだろうか。そして、その例に漏れず、この作品の主人公とメインヒロインは裏の顔を持っている。

 

メインヒロインである黒姫(表紙左)は日本の裏に蔓延る超大規模な諜報組織を率いる長である。

 

そして主人公である凡田純一(表紙右)はとある組織から逃げてきたエージェントである。

 

ここで重要なのは黒姫は純一に初恋をしているという事である。

 

だがしかしここで話の流れをややこしくしているのは二人が裏の世界に生きる人間だという事である。

 

億単位の金をつぎ込み組織の構成員達を動かすその理由は彼の写真を撮る為。

 

「はあ」

 

そんな主の御乱心に黒姫の秘書はリットル単位で溜息を吐き。

 

「全く、上は何が知りたいんだよ」

 

現場で動かされる監視員たちは溜息を吐く。

 

そんなぽんこつな二人に絡むのが潜伏者として待機していた暗殺少女、明希星である。

 

この明希星が二人に輪をかけて世間知らずであり、彼女が更にこの舞台に混沌を齎してしまう存在である。

 

「こんなアプローチするボンクラ諜報員がいるわけないじゃないですか」

 

秘書はそう言った、しかし彼女的にはこれで本気である。

 

そう、私は前にこの作品を紹介した時、カテゴリーエラーの気配がするといった。その時の私を殴りたい。これはカテゴリーエラーの作品などでは決してない。スパイ同士だからこそのすれ違いと勘違いが爆速で駆け巡る、笑いの詰まった真っ直ぐなラブコメなのである。

 

だからこそ私は声を大にして言いたい。この作品は本当に面白い、と。だからこそ多くの読者様に読んでいただきたい次第である。

 

笑えるラブコメが好きな読者様、勘違いとすれ違いが積み重なるラブコメが好きな読者様は是非。きっとお楽しみいただける筈である。

 

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