読書感想:侯爵令嬢の借金執事 許嫁になったお嬢様との同居生活がはじまりました

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、ツンデレ幼馴染が好きな読者様がおられたら恥ずかしがらずに前に出てください握手したいので(幼馴染好きな真白優樹である)

 

さて、公女殿下の家庭教師シリーズで富士見ファンタジア文庫で人気を博する七野りく先生が角川スニーカー文庫にやってきた。しかも先生十八番のファンタジーで。

 

説明しよう、主人公であるジャック(表紙左)の祖父とヒロインであるエミリア(表紙右)の祖父は子供同士を結婚させる約束をしている。そして、ジャックの家はエミリアの家に借金をしているせいで頭が上がらない。そんな訳で半ば借金のカタにジャックがエミリアの執事兼婚約者として侯爵家にやってくる事からこの作品は始まる。

 

まず一つ、この幼馴染が面倒ツンデレ過ぎて可愛い。

 

嬉しくて尻尾を振っていそうな内心を押し殺してジャックに厳しく接しながらも彼が他の女の子と話したりしていればすぐに拗ねて浮気を疑い、髪を梳かせば自分以外の髪を梳かすなと厳命し、彼を心配するあまりにお姫様抱っこで運んで見せたりする。これが可愛いと言わずしてどんなツンデレが可愛いのか。

 

が、そんなツンデレが通用しないのがジャックである。

 

それも仕方ないのかもしれない。何故ならエミリアとの思い出の記憶を彼は忘却しているから。そして構ってほしいからこそエミリアが自分を頼らせようと仕掛けてくるあれこれに対し、無自覚ながらも頭の良さと身体能力の高さ、更には家事力の高さでクリアして見せてしまう。これは擦れ違うのも納得である。

 

だからこそ、離れていた二人の手が繋がる瞬間が本当に爽快なのである。

 

「そこで待ってろ。泣き虫エミリア

 

全ての記憶を取り戻し、傷だらけでも力強く宣言し、見事にこたえて見せる彼。こんな王道に燃える展開にときめかずしていつときめけば良いのか。

 

王道ファンタジーが好きな読者様、可愛いツンデレ幼馴染が好きな読者様、七野先生の世界観に触れたい読者様は是非。きっと満足できるはずである。

 

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