読書感想:転生魔王のジュリエット

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突然だが画面の前の読者の皆様、周りの誰にも内緒な秘密の恋人関係って好きだろうか。好きという読者様は是非名乗り出ていただきたい。この作品をお勧めするので。

 

さて、四つの国の中立地帯、対立する国が集う学園で敵国同士の主人公、ハルトとヒロインであるイリス(表紙)が秘密の恋愛を繰り広げるのがこの作品である。

 

正直言ってこの二人がエモい。

 

お互いにしか分からぬ秘密の動作を見せて、「二十一回、時計塔の上から落としても飽き足らないわ」と告げて伝える逢引の時間と場所。二人きりになった時だけ見せてくれる秘密の年相応の素顔。

 

これをエモいと言わずして何をエモいと言えばよいのか。だが二人はお互いに必要以上に触れあえぬ。それは何故か。

 

それは二人の身に宿された魔王の半身の呪いのせいである。というかこの呪いがもはや某ToLoveるかと言いたくなる。その理由とは。

 

天文学的な確率を捻じ曲げラッキースケベを発生させ、イリスの胸を揉ませたり股間に顔をうずめさせたり、アクシデントでパンツが脱げたり。

 

挙句の果てには目の前にベットを用意されただけで発情しちゃったり。

 

最早二人に早くくっつけと言わんばかりに運命すらも敵組織すらも二人を後押ししてくる。が、二人が性行為をすると世界が滅ぶ。

 

何たる矛盾、何たる混沌か。

 

だが、身分差も国の関係も、そして魔王の呪いすらも。ハルトは関係ないと叫び、イリスへの愛を叫んで見せる。

 

目の前に立ち塞がるのが障害だらけでも関係ないと叫んで乗り越えようと突き進む。それこそが若者にしか出せない熱さである。

 

そんなシリアスとギャグ、ロマンチックでエロティック、様々な矛盾を抱えながらも熱くて深いこの作品。秘密の恋愛ファンタジーが好きでえっちな事にも抵抗がない読者様にはお勧めしたい。きっと楽しめる筈である。

 

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