読書感想:クラスで一番の彼女、実はボッチの俺の彼女です

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誰にも言えない秘密の関係って良くないですか?

 

・・・(-_-;)。すいません、失礼いたしました。

 

さて、この作品はどんなお話かと言うと、青春なんて面倒だとボッチを貫く主人公の少年、誠司。そしてクラス一番の高嶺の花のヒロイン、琴音。一見するとカーストと言う枠組みに当てはめて考えてみるとまるで月と鼈、対極にいる二人であり何も関わり合いがなさそうに見えるこの二人。

 

だがしかし、この二人は恋人同士である。

 

惹かれ合う、告白するという段階など既に終わり付き合いだしているのがこの二人なのである。だからこそ、自然に行えるスキンシップは必然的に恋人同士のものとなる。

 

なのに何故、こんなにも心から砂糖が吐き出してしまいそうになるほどに甘いのか。

 

それは二人の関係が誰にも秘密だから。露見してはいけないという背徳感、そしてこっそり行うからこその内緒感がエッセンスとして調合されているからの筈であり、一度その絆を理不尽に断ち切ってしまっても捨てたくない、だからこそと琴音を襲った問題の解決へと奔走する誠司の卑屈に見えて格好いい一面が光っているからの筈である。

 

素直に出る想い、そして正直じゃなくても心に確かに秘めた想い。この恋の矢印は両方向、だからこそ尊いのだろう。

 

秘密の両想い、そんな尊い花園を覗いてみたい読者様には是非、彼等の関係性に悶えて転がってほしい。きっと退屈できない筈である。